特別企画:Scan初代編集長インタビュー(3)ミドルメディアは最低何人いれば運営可能なのか | ScanNetSecurity
2025.10.04(土)

特別企画:Scan初代編集長インタビュー(3)ミドルメディアは最低何人いれば運営可能なのか

本誌Scanの編集長に上野宣氏が新たに就任したということである。なるほどと記事を読んだが、はたと気がついた。

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本誌Scanの編集長に上野宣氏が新たに就任したということである。なるほどと記事を読んだが、はたと気がついた。

情報セキュリティ専門誌ScanNetSecurity編集長に上野宣が就任
https://www.netsecurity.ne.jp/1_14800.html

そういえば、これまで本誌には、編集長という肩書を持つ担当者は一度も存在しなかった。「新たに就任」という表現は、言い得て妙である。もともといなかったのだから、「交替」ではないわけだ。しかし、十年以上の歴史を持つ媒体に発刊以来編集長がいなかったというのもすごい話である。長らくこの媒体に寄稿させていただいている者として、上野氏の勇気を讃え、今後の活躍を願ってエールを送りたいと思う(ほんと)。

そこで今回は、編集長という肩書は無かったものの、Scan誌を創刊し、媒体運営方針を確立するなど強い影響を与えた、Scanの発行会社の元社長である、セキュリティ情報界の元祖武闘派 原隆志氏にメールインタビューを行った。テーマはずばり「セキュリティ情報サービスで儲ける方法」である。なお、このコラムは、氏へのインタビューに基づくフィクションであり、登場する人物、組織、固有名詞は全て架空のものです(ということにしておかないと差し障りがありますので)。


Prisoner Langley(以下Langley):
続いて「Scan Security Wire」の特徴である支出、コストについておきかせください。以前、業界関係筋にうかがったところでは、ウソをいわれたと大変憤慨してらっしゃいました。絶対に、そんな方法で作れるはずがないとか、おっしゃってました。なんでもふたりで運営しているとか。

原隆志氏(以下、原):
紙の出版の人たちの常識からは離れているかもしれません。しかし、自分の非常識を棚に上げて、他人をけなすとは、どういう了見でしょうね。まあ、紙の媒体を展開していた方には信じられないようなことやっているせいでしょう。支出は大きな項目は、

・制作費
・システム費
・PR・営業関連費用
・人件費

といったところです。

項目そのものは、紙媒体もオンライン媒体もそんなに違わないと思います。問題はその金額と体制でしょう。

Langley:
はあ、金額は支障ありそうですので、体制についておうかがいさせてください

原:
まず、体制ですが、長いことやっていますので、増減はありますが、基本的に専任社員は2名です。制作と営業、配信など全ての業務をこのふたりで行っています。必要に応じてアルバイトを補充します。

Langley:
本当ですか? 商業ネット媒体、しかも毎週複数配信しているメールマガジンとWebを運営していて、二人! しかも、営業込みで? 他の媒体と比べると十分の一くらいじゃないですか?

原:
紙からオンラインになるとコストは10分の1になるのは知っている人だけが知っている鉄則です。それどころか、たいした成功実績もないくせに、過去にいた会社や媒体、部門のブランドで意味もなく高い報酬を得ている社員がいらっしゃる媒体もあるようなので、金額ベースにするとさらに数十分の一になるでしょう。ただし、もちろん、全部この人数でできるわけはありません。可能なな部分はアウトソースしています。機械的に作成できる記事とか、配信作業、Webへの登録作業などで、これらを一括してアウトソースすることで少人数での運営を可能としています。そして、本年2月から編集長も外部の専門家の協力を得るようになりました。

Langley:
ああ、なるほど、納得しました。

※本記事は有料購読会員に全文を配信しました

(取材協力:原隆志/取材・文:Prisoner Langley)

【関連リンク】セキュリティコラムばかり書いているLANGLEYのブログ
http://netsecurity.blog77.fc2.com/

《ScanNetSecurity》

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