「MS11-073」を悪用する新たな標的型攻撃を検出、dllファイルに要注意(シマンテック) | ScanNetSecurity
2025.11.19(水)

「MS11-073」を悪用する新たな標的型攻撃を検出、dllファイルに要注意(シマンテック)

シマンテックは、Microsoft Office「MS11-073」の脆弱性を悪用する新たな標的型攻撃を検出したとブログで発表した。

脆弱性と脅威 脅威動向
株式会社シマンテックは2月10日、Microsoft Office「MS11-073」の脆弱性を悪用する新たな標的型攻撃を検出したとブログで発表した。この攻撃には2つのファイルセットが使用されており、Microsoft Wordの文書ファイルと .dllファイルがペアになっている点で一般的な標的型攻撃と異なっている。この脆弱性の悪用では、Wordの文書ファイルに埋め込まれたActiveXコントロールが使用される。Word文書を開くと、ActiveXコントロールによって「fputlsat.dll」が呼び出されるが、このファイルの名前は、Microsoft Office FrontPage Client Utility Libraryで使われる正規の .dll ファイルと同じもの。

この悪用に成功するとマルウェアがシステム上に投下される。.dll ファイルが機能するには、ファイル名がfputlsat.dllでなければならないので、メールで文書ファイルとともにこの名前のファイルが送られてきた場合は警戒が必要としている。悪用に成功するとfputlsat.dllが削除され、Thumbs.dbファイルと置き換えられる。攻撃者がThumbs.dbを使うのは、サムネイルビューの使用時にWindowsによって作成される共通ファイルがこのファイル名であるため。また、このファイルは、デフォルト設定ではコンピュータの標準ビューに表示されない。同社では標的型攻撃を受けるリスク低減のため、MS11-073を含む最新のパッチを適用するよう呼びかけている。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 公開サーバのファイルと同じ ~ サイバー攻撃グループ名乗る人物が「IIJ からソースコードを盗み出した」とファイルを添付し投稿

    公開サーバのファイルと同じ ~ サイバー攻撃グループ名乗る人物が「IIJ からソースコードを盗み出した」とファイルを添付し投稿

  2. テインにランサムウェア攻撃、グループ各社にも影響

    テインにランサムウェア攻撃、グループ各社にも影響

  3. 東証上場企業 クレジットカード情報流出 88 日後公表

    東証上場企業 クレジットカード情報流出 88 日後公表

  4. 攻撃者側のウェブサイトに社名と会社ロゴが掲載 ~ エネサンスホールディングスへのランサムウェア攻撃

    攻撃者側のウェブサイトに社名と会社ロゴが掲載 ~ エネサンスホールディングスへのランサムウェア攻撃

  5. 著作権者からの開示請求や損害賠償が多発 ~ ファイル共有ソフトの不適切利用に注意呼びかけ

    著作権者からの開示請求や損害賠償が多発 ~ ファイル共有ソフトの不適切利用に注意呼びかけ

ランキングをもっと見る
PageTop