「Apple QuickTime」の任意のコードが実行される脆弱性の検証レポート(NTTデータ先端技術) | ScanNetSecurity
2025.12.10(水)

「Apple QuickTime」の任意のコードが実行される脆弱性の検証レポート(NTTデータ先端技術)

NTTデータ先端技術は、Windows上で動作する「Apple QuickTime」のTeXMLファイルの処理の不備により任意のコードが実行される脆弱性(CVE-2012-3752)に関する検証レポートを公開した。

調査・レポート・白書・ガイドライン 調査・ホワイトペーパー
検証イメージ。ターゲットのシステムの制御を奪取する
検証イメージ。ターゲットのシステムの制御を奪取する 全 2 枚 拡大写真
NTTデータ先端技術株式会社は11月27日、Windows上で動作する「Apple QuickTime」のTeXMLファイルの処理の不備により任意のコードが実行される脆弱性(CVE-2012-3752)に関する検証レポートを公開した。本脆弱性は、QuickTimeがTeXMLファイル内のstyle要素を処理する際に発生する。TeXMLファイルは、ムービー内に表示させるテキストのスタイルを定義するためのもの。本脆弱性により、リモートからQuickTimeを実行するローカルユーザと同じ権限で任意のコードを実行される危険性がある。同社では今回、この脆弱性の再現性について検証を行った。

検証は、Windows XP SP3およびQuickTimeバージョン 7.7.2を検証ターゲットシステムとして実施した。ターゲットシステム上のQuickTimeで、悪意のあるユーザが作成したTeXMLファイルを開かせることで、攻撃コードを実行させる。それによって、ターゲットシステムにおいて任意のコードを実行させる。ターゲットシステムは、悪意のあるユーザが用意したホストに制御が誘導される。今回の検証に用いたコードは、ターゲットシステム上から特定のサーバ、ポートへコネクションを確立させるよう誘導し、システムの制御を奪取するもの。これにより、リモートからターゲットシステムが操作可能となる。検証の結果、誘導先のコンピュータ(Ubuntu)のコンソール上にターゲットシステム(Windows XP)のプロンプトが表示され、ターゲットシステムの制御の奪取に成功した。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. ITコンサル企業、特別損失 73,000,000 円計上 ~ 連結子会社への不正アクセス受け

    ITコンサル企業、特別損失 73,000,000 円計上 ~ 連結子会社への不正アクセス受け

  2. セキュリティイベントのヘルパーリスト、女性不在で炎上

    セキュリティイベントのヘルパーリスト、女性不在で炎上

  3. 伊予銀行の再委託先で使用していたローレルバンクマシン提供のクラウドサービスに身代金要求を伴う不正アクセス

    伊予銀行の再委託先で使用していたローレルバンクマシン提供のクラウドサービスに身代金要求を伴う不正アクセス

  4. 東海ソフト開発へのランサムウェア攻撃、委託元の東海教育産業と一部の顧客情報を共有

    東海ソフト開発へのランサムウェア攻撃、委託元の東海教育産業と一部の顧客情報を共有

  5. 脅迫文がサーバに保存 ~ 東海大学委託先 東海ソフト開発にランサムウェア攻撃

    脅迫文がサーバに保存 ~ 東海大学委託先 東海ソフト開発にランサムウェア攻撃

ランキングをもっと見る
PageTop