「Adobe Reader」の「サンドボックス」を回避する脆弱性はなぜ危険か(トレンドマイクロ) | ScanNetSecurity
2024.04.30(火)

「Adobe Reader」の「サンドボックス」を回避する脆弱性はなぜ危険か(トレンドマイクロ)

トレンドマイクロは、「Adobe Reader」のセキュリティ機能「サンドボックス」を回避する脆弱性を利用するエクスプロイトの手法、またどのようなセキュリティ対策を実施できるかについてブログで説明している。

脆弱性と脅威 脅威動向
トレンドマイクロ株式会社は11月27日、「Adobe Reader」のセキュリティ機能「サンドボックス」を回避する脆弱性を利用するエクスプロイトの手法、またどのようなセキュリティ対策を実施できるかについてブログで説明している。Adobe Readerのバージョン10および11がゼロデイ脆弱性を利用するエクスプロイトの影響を受けると言われており、アンダーグラウンドでは3万~5万米ドル(2012年11月22日現在、およそ250万円~410万)で販売されていると報告されている。これほど高額であるのは、このゼロデイ脆弱性を利用するエクスプロイトは、Adobe Readerのバージョン10で導入されているサンドボックス機能による保護技術を回避するため。

このエクスプロイトは、JavaScriptがソフトウェア上で無効になっている場合でも実行される。ユーザが必要とされる唯一のやりとりは、PDFファイルを開き、Webブラウザを閉じるだけで、それだけで脆弱性が悪用される。トレンドマイクロでは、身元不明または未確認の送信者から受信した文書を開かないよう従業員を教育すること。またPDF閲覧ソフト「Foxit」やWebブラウザ「Google Chrome」に組み込まれているPDF閲覧機能といったPDF閲覧ソフトウェアを代替手段として使用することを検討するよう呼びかけている。現在、Adobe はこの問題について調査しており、具体的な対応策または別の解決策が公開されるまでの間はAdobe Readerの使用を避けることが最も有効であるとしている。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

    今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

  2. GROWI に複数の脆弱性

    GROWI に複数の脆弱性

  3. 雨庵 金沢で利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

    雨庵 金沢で利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

  4. インターネット専用宝くじで当選本数の登録誤り、1 等 200 万円 10 本が 200 本に

    インターネット専用宝くじで当選本数の登録誤り、1 等 200 万円 10 本が 200 本に

  5. PlayStation公式になりすましたアカウントに注意喚起、個人情報要求DMも

    PlayStation公式になりすましたアカウントに注意喚起、個人情報要求DMも

  6. セトレならまちで利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

    セトレならまちで利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

  7. メール誤送信事故多発で悪名高いドッペルゲンガードメイン「gmai.com」はどこの誰が保有しているのか?

    メール誤送信事故多発で悪名高いドッペルゲンガードメイン「gmai.com」はどこの誰が保有しているのか?

  8. フィッシングサイトのドメイン「top」が最多、デジタルアーツ調査

    フィッシングサイトのドメイン「top」が最多、デジタルアーツ調査

  9. LINEヤフー委託先への不正アクセス、報告書を受け 2 度目の行政指導

    LINEヤフー委託先への不正アクセス、報告書を受け 2 度目の行政指導

  10. 7月のフィッシング報告状況、「.cn ドメイン」のフィッシングメールを多く確認

    7月のフィッシング報告状況、「.cn ドメイン」のフィッシングメールを多く確認

ランキングをもっと見る