今後、SaaS利用率の増加は緩やかに進む(矢野経済研究所) | ScanNetSecurity
2024.05.09(木)

今後、SaaS利用率の増加は緩やかに進む(矢野経済研究所)

 矢野経済研究所は29日、ERP・業務アプリケーションにおけるSaaSの利用意向について調査した結果を発表した。調査期間は2012年7月~2012年10月で、国内の民間企業、団体、公的機関などの法人にアンケートを行った。

調査・レポート・白書・ガイドライン 調査・ホワイトペーパー
SaaSの利用率と今後の利用意向
SaaSの利用率と今後の利用意向 全 2 枚 拡大写真
 矢野経済研究所は29日、ERP・業務アプリケーションにおけるSaaSの利用意向について調査した結果を発表した。調査期間は2012年7月~2012年10月で、国内の民間企業、団体、公的機関などの法人にアンケートを行った。

 この調査では、財務・会計、人事・給与、販売管理、CRM・SFAの各業務アプリケーションについて、「現在導入しているシステムでSaaSを利用しているか」をまず質問した。現在SaaSを利用している比率を分野別にみると、財務・会計が2.9%、人事・給与で3.0%、販売管理で2.1%、CRM・SFAで9.0%となった。CRM・SFA以外はいずれも低い水準となっている。

 CRM・SFAについては、SaaS型CRM・SFAの大手ベンダーSalesforce.comが日本市場で成功を収めるなど、システム導入時にSaaSを選択することが一般的になっており、いち早くSaaSの利用が定着していることが、この背景にあると、同社では指摘している。

 また、「次回システムを更新および導入する際にSaaSを利用する意向」をみると、財務・会計6.6%、人事・給与6.4%、販売管理7.0%、CRM・SFA22.5%となった。いずれの分野においても現在のSaaS利用率を利用意向が上回っており、今後SaaSの利用率の増加は緩やかに進み、当面、従来のサーバ設置型のシステム導入が主流となる見通しである。CRM・SFAについては、特定部門での少人数での利用や試験導入など、今後さらにSaaSが積極的に導入され、利用率がいっそう高まると予測された。

CRM・SFA、今後SaaSが積極的に導入される見込み……矢野経済研調べ

《冨岡晶@RBB TODAY》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 護衛艦いなづまの艦長、資格のない隊員を特定秘密取扱職員に指名し懲戒処分

    護衛艦いなづまの艦長、資格のない隊員を特定秘密取扱職員に指名し懲戒処分

  2. ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

    ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

  3. 「意識を高揚させよう」と思い特定秘密の情報を知るべき立場にない隊員に特定秘密の情報を漏らす、懲戒処分に

    「意識を高揚させよう」と思い特定秘密の情報を知るべき立場にない隊員に特定秘密の情報を漏らす、懲戒処分に

  4. メディキットホームページに不正アクセス、閲覧障害に

    メディキットホームページに不正アクセス、閲覧障害に

  5. 社内不正 1位 情報持ち出し・2位 横領・3位 労働問題 ~ 被害企業 230 社調査

    社内不正 1位 情報持ち出し・2位 横領・3位 労働問題 ~ 被害企業 230 社調査

  6. 今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

    今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

  7. 日本は悪意ある内部犯行による漏えいが 12 ヶ国中最小、プルーフポイント「Data Loss Landscape 2024(情報漏えいの全容)」日本語版

    日本は悪意ある内部犯行による漏えいが 12 ヶ国中最小、プルーフポイント「Data Loss Landscape 2024(情報漏えいの全容)」日本語版

  8. Proofpoint Blog 36回「身代金を払わない結果 日本のランサムウェア感染率減少? 感染率と身代金支払率 15 ヶ国調査 2024」

    Proofpoint Blog 36回「身代金を払わない結果 日本のランサムウェア感染率減少? 感染率と身代金支払率 15 ヶ国調査 2024」

  9. セガ フェイブが利用するメールシステムに不正アクセス、フェニックスリゾートが保有する個人情報が流出した可能性

    セガ フェイブが利用するメールシステムに不正アクセス、フェニックスリゾートが保有する個人情報が流出した可能性

  10. 信和へのランサムウェア攻撃で窃取された情報、ロックビット摘発を受けてリークサイトが閉鎖

    信和へのランサムウェア攻撃で窃取された情報、ロックビット摘発を受けてリークサイトが閉鎖

ランキングをもっと見る