攻撃者は悪質な広告の配信媒体として「LINE」に注目、サクラサイト誘導も(トレンドマイクロ) | ScanNetSecurity
2024.05.17(金)

攻撃者は悪質な広告の配信媒体として「LINE」に注目、サクラサイト誘導も(トレンドマイクロ)

トレンドマイクロは、利用者数が1億人を突破した「LINE」が悪質な広告を配信する媒体として攻撃者の注目を集めているとして、同社ブログで事例を紹介している。

脆弱性と脅威 脅威動向
LINE に送られてきたサクラサイト商法の勧誘
LINE に送られてきたサクラサイト商法の勧誘 全 5 枚 拡大写真
トレンドマイクロ株式会社は2月20日、利用者数が1億人を突破した「LINE」が悪質な広告を配信する媒体として攻撃者の注目を集めているとして、同社ブログで事例を紹介している。NHN Japanが提供する「LINE」は、スマートフォンやPCなどで無料通話やチャットを楽しめるコミュニケーションアプリ。台湾やタイ、インドネシアなど東アジア地域を中心に利用者が拡大していることも特徴だ。この「LINE」をターゲットとする迷惑メッセージが多数確認されている。

サクラサイトへの誘導手段として「LINE」が悪用されたケースでは、運営実体のないソーシャルメディアサイトを装って「知人から招待状が届いております」というメッセージで誘導する手法も知られており、サイトをスマートフォンアプリのように見せかけるケースが確認されている。誘導先のサイトはアップルやAndroidの公式アプリストアに似せてあり、インストールボタンをタップすると、インストールしているような動画を再生する。さらに「開く」をクリックするとアプリの起動画面が表示され、登録画面に遷移する。

また、無料で「スタンプ」を入手できるとしてTwitterアカウントを収集するものも確認されている。さらに台湾ではFacebookを悪用するケースもあり、攻撃者は複数のSNSのアカウント情報を入手することで、個人識別性の高い情報を作り出そうとしているとみられる。トレンドマイクロでは「LINE」を安全に使うための注意事項として「『IDの検索を許可』はオフにする」「トークを遮断できる『ブロック』機能を使う」「LINEトークのリンクはクリックしない」「セキュリティ対策製品の『Web脅威対策』『ペアレンタルコントロール』機能を使う」を挙げている。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. ゆめタウン運営イズミへのランサムウェア攻撃、VPN 装置から侵入

    ゆめタウン運営イズミへのランサムウェア攻撃、VPN 装置から侵入

  2. 範を示す ~ MITRE がサイバー攻撃被害公表

    範を示す ~ MITRE がサイバー攻撃被害公表

  3. 東急のネットワークに不正アクセス、連結子会社のファイルサーバでデータ読み出される

    東急のネットワークに不正アクセス、連結子会社のファイルサーバでデータ読み出される

  4. 個人情報漏えいの疑いも ~ 八尾市立斎場職員が加重収賄罪ほかの容疑で逮捕

    個人情報漏えいの疑いも ~ 八尾市立斎場職員が加重収賄罪ほかの容疑で逮捕

  5. 認証とID管理にガバナンスを ~ NTTデータ先端技術「VANADIS」で実現する「IGA(Identity Governance and Administration)」とは

    認証とID管理にガバナンスを ~ NTTデータ先端技術「VANADIS」で実現する「IGA(Identity Governance and Administration)」とはPR

  6. 「マルカワみそ公式サイト」に不正アクセス、カード情報に加えログイン用パスワードも漏えい

    「マルカワみそ公式サイト」に不正アクセス、カード情報に加えログイン用パスワードも漏えい

  7. 脆弱性管理クラウド「yamory」SBOM 機能に関する特許取得

    脆弱性管理クラウド「yamory」SBOM 機能に関する特許取得

  8. ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

    ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

  9. 検診車で実施した胸部レントゲン検診が対象、川口市の集団検診業務委託先へランサムウェア攻撃

    検診車で実施した胸部レントゲン検診が対象、川口市の集団検診業務委託先へランサムウェア攻撃

  10. 脆弱な DMARC セキュリティ・ポリシーを悪用、北朝鮮スピアフィッシング詐欺

    脆弱な DMARC セキュリティ・ポリシーを悪用、北朝鮮スピアフィッシング詐欺

ランキングをもっと見る