「BIND 9」にDoS攻撃を受ける重大な脆弱性、対応を呼びかけ(JPRS) | ScanNetSecurity
2024.04.30(火)

「BIND 9」にDoS攻撃を受ける重大な脆弱性、対応を呼びかけ(JPRS)

JPRSは、「BIND 9.xの脆弱性(DNSサービスの停止)について」を発表した。

脆弱性と脅威 セキュリティホール・脆弱性
ISCによる脆弱性情報
ISCによる脆弱性情報 全 1 枚 拡大写真
株式会社日本レジストリサービス(JPRS)は7月27日、「BIND 9.xの脆弱性(DNSサービスの停止)について」を発表した。これは、BIND 9.xにおける実装上の不具合により、namedに対する外部からのサービス不能(DoS)攻撃が可能となる脆弱性(CVE-2013-4854)が、開発元のISCから発表されたというもの。本脆弱性の対象となるのは、BIND 9.7.0以降のすべてのバージョンのBIND 9で、以下の通りとなる。

オープンソース版:
・9.7系列: 9.7.0~9.7.7
・9.8系列: 9.8.0~9.8.5-P1、9.8.6b1
・9.9系列: 9.9.0~9.9.3-P1、9.9.4b1

サブスクリプション版:
・9.9.3-S1、9.9.4-S1b1

BIND 9.6-ESVおよびBIND 10は、本脆弱性の対象とはならない。

BIND 9.xにはリソースレコード(RR)の取り扱いに不具合があり、不正な形式のRDATAを含む特別に作成されたDNS問い合わせを受信拒否する処理において、namedが異常終了を起こす障害が発生する。本脆弱性を利用した攻撃はリモートから可能であり、かつ、キャッシュDNSサーバ・権威DNSサーバの双方が対象となる。また、本脆弱性はBIND 9に付属のDNSライブラリ内に存在するため、そのライブラリを使用しているnamed以外のプログラムやアプリケーションなどにおいても、影響を及ぼす可能性がある。

ISCでは、本脆弱性の深刻度(Severity)を「重大(Critical)」と評価している。JPRSでは、「BIND 9.9.3-P2」「9.8.5-P2」へのアップグレード、または各ディストリビューションベンダからリリースされるパッチの適用を実施するよう呼びかけている。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

    今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

  2. GROWI に複数の脆弱性

    GROWI に複数の脆弱性

  3. 雨庵 金沢で利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

    雨庵 金沢で利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

  4. インターネット専用宝くじで当選本数の登録誤り、1 等 200 万円 10 本が 200 本に

    インターネット専用宝くじで当選本数の登録誤り、1 等 200 万円 10 本が 200 本に

  5. セトレならまちで利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

    セトレならまちで利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

  6. PlayStation公式になりすましたアカウントに注意喚起、個人情報要求DMも

    PlayStation公式になりすましたアカウントに注意喚起、個人情報要求DMも

  7. メール誤送信事故多発で悪名高いドッペルゲンガードメイン「gmai.com」はどこの誰が保有しているのか?

    メール誤送信事故多発で悪名高いドッペルゲンガードメイン「gmai.com」はどこの誰が保有しているのか?

  8. フィッシングサイトのドメイン「top」が最多、デジタルアーツ調査

    フィッシングサイトのドメイン「top」が最多、デジタルアーツ調査

  9. LINEヤフー委託先への不正アクセス、報告書を受け 2 度目の行政指導

    LINEヤフー委託先への不正アクセス、報告書を受け 2 度目の行政指導

  10. 7月のフィッシング報告状況、「.cn ドメイン」のフィッシングメールを多く確認

    7月のフィッシング報告状況、「.cn ドメイン」のフィッシングメールを多く確認

ランキングをもっと見る