「不正広告」がオンライン銀行詐欺ツールやランサムウェアなどの被害のきっかけに(トレンドマイクロ) | ScanNetSecurity
2024.05.17(金)

「不正広告」がオンライン銀行詐欺ツールやランサムウェアなどの被害のきっかけに(トレンドマイクロ)

 トレンドマイクロは2日、日本国内での「不正広告」に関する現状を発表した。通常の広告に紛れて表示される「不正広告」が、オンライン銀行詐欺ツールやランサムウェアなどの被害のきっかけになっているという。

調査・レポート・白書・ガイドライン 調査・ホワイトペーパー
7月以降に確認された不正広告の表示例
7月以降に確認された不正広告の表示例 全 3 枚 拡大写真
 トレンドマイクロは2日、日本国内での「不正広告」に関する現状を発表した。通常の広告に紛れて表示される「不正広告」が、オンライン銀行詐欺ツールやランサムウェアなどの被害のきっかけになっているという。

 日本国内における脅威解析機関であるリージョナルトレンドラボ(RTL)の調査によると、7月以前と7月以降で、不正サイトへの誘導手段の傾向が変わっているという。7月以前は、改ざんされた正規サイトを経由するものがほとんどだったが、7月以降は、34%を不正広告経由が占めるまで増加した。今回の調査では、海外の4つのホスティング業者が管理する6つのドメインにホストされた複数の広告コンテンツが、脆弱性攻撃サイトへの誘導経路となっていた。

 今回確認された不正広告は、少なくとも600の正規サイトに配信された可能性があるとのこと。これらの不正広告をホストした7つのサーバに対し、実際に、7月1日~8月21日の期間について集計したところ、日本から合わせて900万件以上のアクセスがあったことが確認された。なお、最終的に侵入する不正プログラムは、「ZBOT」などのオンライン銀行詐欺ツールが41%、「CRYPTWALL」などの暗号化型ランサムウェアが26%だった。

不正広告に日本から900万アクセス、トレンドマイクロが調査結果を公表

《冨岡晶@RBB TODAY》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. ゆめタウン運営イズミへのランサムウェア攻撃、VPN 装置から侵入

    ゆめタウン運営イズミへのランサムウェア攻撃、VPN 装置から侵入

  2. 範を示す ~ MITRE がサイバー攻撃被害公表

    範を示す ~ MITRE がサイバー攻撃被害公表

  3. 東急のネットワークに不正アクセス、連結子会社のファイルサーバでデータ読み出される

    東急のネットワークに不正アクセス、連結子会社のファイルサーバでデータ読み出される

  4. 個人情報漏えいの疑いも ~ 八尾市立斎場職員が加重収賄罪ほかの容疑で逮捕

    個人情報漏えいの疑いも ~ 八尾市立斎場職員が加重収賄罪ほかの容疑で逮捕

  5. 「マルカワみそ公式サイト」に不正アクセス、カード情報に加えログイン用パスワードも漏えい

    「マルカワみそ公式サイト」に不正アクセス、カード情報に加えログイン用パスワードも漏えい

  6. 脆弱な DMARC セキュリティ・ポリシーを悪用、北朝鮮スピアフィッシング詐欺

    脆弱な DMARC セキュリティ・ポリシーを悪用、北朝鮮スピアフィッシング詐欺

  7. ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

    ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

  8. 認証とID管理にガバナンスを ~ NTTデータ先端技術「VANADIS」で実現する「IGA(Identity Governance and Administration)」とは

    認証とID管理にガバナンスを ~ NTTデータ先端技術「VANADIS」で実現する「IGA(Identity Governance and Administration)」とはPR

  9. 脆弱性管理クラウド「yamory」SBOM 機能に関する特許取得

    脆弱性管理クラウド「yamory」SBOM 機能に関する特許取得

  10. 太陽光発電施設向け遠隔監視機器「SolarView Compact」にサイバー攻撃、対策の実施を強く推奨

    太陽光発電施設向け遠隔監視機器「SolarView Compact」にサイバー攻撃、対策の実施を強く推奨

ランキングをもっと見る