2016年第1四半期および2015年度のインシデント傾向を発表(ラック) | ScanNetSecurity
2024.05.02(木)

2016年第1四半期および2015年度のインシデント傾向を発表(ラック)

ラックは、同社のセキュリティ監視センター「JSOC」によるセキュリティレポート「JSOC INSIGHT vol.12」を公開した。

調査・レポート・白書・ガイドライン 調査・ホワイトペーパー
インターネットからの攻撃で発生した重要インシデントの内訳
インターネットからの攻撃で発生した重要インシデントの内訳 全 3 枚 拡大写真
株式会社ラックは6月17日、同社のセキュリティ監視センター「JSOC」によるセキュリティレポート「JSOC INSIGHT vol.12」を公開した。本レポートは、JSOCのセキュリティアナリストによる日々の分析結果に基づき、日本におけるセキュリティインシデントの発生傾向を分析したもの。JSOCの顧客環境で実際に発生したインシデントのデータに基づいているため、世界的なトレンドだけでなく日本のユーザが直面している脅威を把握できる内容となっている。本レポートでは2016年1月から3月を対象としているほか、2015年4月から2016年3月までの年度データについても解説している。

同期間に発生した重要インシデント件数は、インターネットからの攻撃によるものが274件(前四半期は156件)、内部から発生したものが654件(同424件)であった。前者の増加は1月中旬から2月初旬にかけてSQLインジェクションによるコマンド実行の試みが増えたこと、後者の増加は2月中旬に特定の顧客環境でマルウェア感染が急増したためであったという。検知したマルウェアは、金銭や情報を狙ったCitadel、Bedep、ET Trojan が大多数を占めたとしている。

またレポートでは、注目のトピックとして「相次ぐネットワークセキュリティ機器の脆弱性の公開」「Bedep の感染事例急増」を取り上げ、被害状況や対策方法を紹介している。年度データでは、2015年度の重要インシデントの発生件数は、インターネットからの攻撃による重要インシデントおよびネットワーク内部から発生した重要インシデントともに過去2年の検知件数と比較して増加した。特に2016年2月は、特定の顧客環境から発生した不審な通信を多数検知している。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

    ランサムウェア被害の原因はスターティア社の UTM テストアカウント削除忘れ

  2. クラウド労務管理「WelcomeHR」の個人データ閲覧可能な状態に、契約終了後も個人情報保存

    クラウド労務管理「WelcomeHR」の個人データ閲覧可能な状態に、契約終了後も個人情報保存

  3. 今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

    今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

  4. 2023年「業務外利用・不正持出」前年 2 倍以上増加 ~ デジタルアーツ調査

    2023年「業務外利用・不正持出」前年 2 倍以上増加 ~ デジタルアーツ調査

  5. クラウド型データ管理システム「ハイクワークス」のユーザー情報に第三者がアクセス可能な状態に

    クラウド型データ管理システム「ハイクワークス」のユーザー情報に第三者がアクセス可能な状態に

  6. 雨庵 金沢で利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

    雨庵 金沢で利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

  7. 信和へのランサムウェア攻撃で窃取された情報、ロックビット摘発を受けてリークサイトが閉鎖

    信和へのランサムウェア攻撃で窃取された情報、ロックビット摘発を受けてリークサイトが閉鎖

  8. 「味市春香なごみオンラインショップ」に不正アクセス、16,407件のカード情報が漏えい

    「味市春香なごみオンラインショップ」に不正アクセス、16,407件のカード情報が漏えい

  9. SECON 2024 レポート:最先端のサイバーフィジカルシステムを体感

    SECON 2024 レポート:最先端のサイバーフィジカルシステムを体感

  10. トレーニング 6 年ぶり復活 11/9 ~ 11/15「CODE BLUE 2024」開催

    トレーニング 6 年ぶり復活 11/9 ~ 11/15「CODE BLUE 2024」開催

ランキングをもっと見る