不正アクセスの被疑者、14~19歳が3割以上でトップ(総務省) | ScanNetSecurity
2024.04.26(金)

不正アクセスの被疑者、14~19歳が3割以上でトップ(総務省)

総務省は、「不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況」について発表した。

調査・レポート・白書・ガイドライン 調査・ホワイトペーパー
過去5年の不正アクセス行為の認知件数の推移
過去5年の不正アクセス行為の認知件数の推移 全 7 枚 拡大写真
総務省は3月22日、「不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況」について発表した。これは、不正アクセス行為の禁止等に関する法律(平成11年法律第128号:不正アクセス禁止法)第10条第1項の規定に基づくもの。

平成29年における不正アクセス禁止法違反事件の認知・検挙状況等については、不正アクセスの認知件数は1,202件で、前年から638件減少した。不正アクセス行為を受けた管理者では、「一般企業」が1,177件で突出して多い傾向が続いている。認知の端緒は、「利用権者(利用者)からの届出によるもの」が655件と半数以上を占めている。

不正アクセス後の行為では、「インターネットバンキングでの不正送金等」がもっとも多く(442件)、「仮想通貨交換業者等での不正送信」(149件)、「メールの盗み見等の情報の不正入手」(146件)、「インターネットショッピングでの不正購入」(133件)が続いた。検挙件数は648件と前年より146件増加し、検挙人員は255人と同55人増加した。

不正アクセス禁止法違反に係る被疑者の年齢は、「14~19歳」(92人:36.1%)がもっとも多かった。これに「20~29歳」(87人:34.1%)、「30~39歳」(36人:14.1%)が続いた。なお、不正アクセス禁止法違反として補導または検挙された者のうち、最年少は13歳、最年長は60歳であった。被疑者と利用権者の関係では、「元交際相手や元従業員等の顔見知りの者によるもの」が142人でもっとも多く、「交友関係のない他人によるもの」(81人)、「ネットワーク上の知り合いによるもの」(32人)と続いている。

手口では、「利用権者のパスワードの設定・管理の甘さにつけ込んだもの」が230で42.2%を占め、「識別符号を知り得る立場にあった元従業員や知人等によるもの」が113件(20.7%)、「他人から入手したもの」が74件(13.6%)と続いた。動機では、「好奇心を満たすため」が193件(32.2%)でもっとも多く、「顧客データの収集等情報を不正に入手するため」(103件:17.2%)、「不正に経済的利益を得るため」(93件:15.5%)となっている。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. 今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

    今日もどこかで情報漏えい 第23回「2024年3月の情報漏えい」なめるなという決意 ここまでやるという矜恃

  2. タカラベルモントの海外向けウェブサイトのサーバがフィッシングメール送信の踏み台に

    タカラベルモントの海外向けウェブサイトのサーバがフィッシングメール送信の踏み台に

  3. 社員のセキュリティ意欲高める施策とは? 罰則は逆効果 ~ プルーフポイント「2024 State of the Phish」日本語版公表

    社員のセキュリティ意欲高める施策とは? 罰則は逆効果 ~ プルーフポイント「2024 State of the Phish」日本語版公表

  4. 雨庵 金沢で利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

    雨庵 金沢で利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

  5. スペシャリスト集結! マネーフォワード・ラック・富士ソフト・電通総研から学ぶ、脆弱性診断内製化の成功法則とは? AeyeScan 導入企業との公開対談

    スペシャリスト集結! マネーフォワード・ラック・富士ソフト・電通総研から学ぶ、脆弱性診断内製化の成功法則とは? AeyeScan 導入企業との公開対談PR

  6. 訃報:セキュリティの草分けロス・アンダーソン氏 死去 67 歳、何回分かの生涯に匹敵する業績

    訃報:セキュリティの草分けロス・アンダーソン氏 死去 67 歳、何回分かの生涯に匹敵する業績

  7. LINEヤフー委託先への不正アクセス、報告書を受け 2 度目の行政指導

    LINEヤフー委託先への不正アクセス、報告書を受け 2 度目の行政指導

  8. 国内カード発行会社のドメイン毎の DMARC 設定率 36.2%「キャッシュレスセキュリティレポート(2023年10-12月版)」公表

    国内カード発行会社のドメイン毎の DMARC 設定率 36.2%「キャッシュレスセキュリティレポート(2023年10-12月版)」公表

  9. セトレならまちで利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

    セトレならまちで利用している Expedia 社の宿泊予約情報管理システムに不正アクセス、フィッシングサイトへ誘導するメッセージ送信

  10. Linux の GSM ドライバにおける Use-After-Free の脆弱性(Scan Tech Report)

    Linux の GSM ドライバにおける Use-After-Free の脆弱性(Scan Tech Report)

ランキングをもっと見る