SPFにまだできること ~ オランダ徴税税関管理局が採用するフィッシングメール対策 | ScanNetSecurity
2026.08.18(火)

SPFにまだできること ~ オランダ徴税税関管理局が採用するフィッシングメール対策

フィッシングメールの対策には、メール文面、タイミング、送信元ドメインの確認など、受信者のリテラシーに頼るものが多い。その理由は、メール関連のプロトコルはもともとセキュアではないからといわれている。

研修・セミナー・カンファレンス セミナー・イベント
Karl Lovink,  Lead Security Operations Center, Dutch Tax and Customs Administration
Karl Lovink, Lead Security Operations Center, Dutch Tax and Customs Administration 全 15 枚 拡大写真
 スピアフィッシングも含めると、フィッシングメールはあらゆるサイバー攻撃の入り口といってもいいだろう。対策には、メール文面、タイミング、送信元ドメインの確認など、受信者のリテラシーに頼るものが多い。その理由は、メール関連のプロトコルはもともとセキュアではないからといわれている。

●セキュアメールプロトコルはダメなのか?

 RFCで暗号化メール、送信元ドメイン認証といった拡張プロトコルが規定され、技術的な対策がないわけではないが、自動転送、メールプロキシ、アプリやIoT機器によるプッシュメールなど、拡張プロトコルでは対応しきれない現状がある。プロトコルによる機械的なフィルタリングは、オーバーブロッキングの問題にもつながる。

 そのため、OSINTや脅威インテリジェントと組み合わせて、予想されるタイポドメインや、グレーな会社が取得したドメイン名でブロックしたり、Abuse報告を行ったりする対策も広がっている。

 しかし、オランダの徴税税関管理局(Tax and Customs Administration)は、メールの拡張プロトコルによる独自のベストプラクティスを持っている。オランダのナショナルレジストリであるSIDNがプロバイダー等にインセンティブを与え、セキュアなプロトコル活用の普及を促しているという側面もあるが、同管理局は、STARTTLS、SPF、DMARCなど積極的に活用し、自分達のアドレスを詐称または偽装したフィッシングの削減に取り組んでいる。

 彼らが強調するのは、SPFのマクロによる送信元の詳細確認とDMARCのRUAレポートの活用だ。つまり、自分達のメールサーバーとDNSサーバーに、送信元の素性、レポートのポリシーを明確にし、受信側(メールプロバイダー)のフィッシングメール等への対処を支援している。

《中尾 真二( Shinji Nakao )》

関連記事

この記事の写真

/

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. アスクルへのランサムウェア攻撃、外部への漏えいの可能性を否定できない個人情報を追加で特定

    アスクルへのランサムウェア攻撃、外部への漏えいの可能性を否定できない個人情報を追加で特定

  2. 連絡先情報が窃取されフィッシングメール大量送信 ~ 取引先を偽装したフィッシングメールのリンクを講談社社員がクリック

    連絡先情報が窃取されフィッシングメール大量送信 ~ 取引先を偽装したフィッシングメールのリンクを講談社社員がクリック

  3. GMOサイバーセキュリティ byイエラエ「地方公共団体向けペネトレーションテスト・パッケージ」の提供

    GMOサイバーセキュリティ byイエラエ「地方公共団体向けペネトレーションテスト・パッケージ」の提供

  4. 兵庫県「さわやか提案箱」の提案者92人の個人情報が閲覧可能に ~ 公文書公開のPDF作成手順に誤り

    兵庫県「さわやか提案箱」の提案者92人の個人情報が閲覧可能に ~ 公文書公開のPDF作成手順に誤り

  5. Tenable、セキュリティ担当者向けの無料AIコミュニティ「CyberAgents Exchange」公開

    Tenable、セキュリティ担当者向けの無料AIコミュニティ「CyberAgents Exchange」公開

ランキングをもっと見る
PageTop