ドメインコントローラー到達後 グループポリシー作成し拡散自動化、ランサムウェア「LockBit 2.0」解説 | ScanNetSecurity
2025.10.04(土)

ドメインコントローラー到達後 グループポリシー作成し拡散自動化、ランサムウェア「LockBit 2.0」解説

株式会社Kaspersky Labs Japanは8月6日、暗号化型ランサムウェア「LockBit 2.0」について同社ブログ記事で解説をしている。

脆弱性と脅威 脅威動向
 株式会社Kaspersky Labs Japanは8月6日、暗号化型ランサムウェア「LockBit 2.0」について同社ブログ記事で解説をしている。

 同社によると、LockBitグループは顧客(実際の攻撃者)にインフラとマルウェアを提供し、支払われた身代金の一部を受け取る「Ransomware as a Service」(RaaS)モデルを採用、ドメインコントローラーを通じたローカルコンピューターへの感染を自動化したことを宣伝している。

 Bleeping Computerは、ランサムウェア「LockBit 2.0」を使用した攻撃について、攻撃者はネットワークへのアクセス権を入手しドメインコントローラーに到達した後、ネットワーク上でLockBit 2.0を実行、ユーザーのグループポリシーを新規作成してネットワーク上の各デバイスへ自動プッシュし、まずはOS内蔵のセキュリティメカニズムを無効化、続いて別のポリシーがランサムウェアの実行ファイルを起動するスケジュールされたタスクをWindowsコンピュータ上に作成すると解説している。

 Bleeping Computerにて引用されているリサーチャーのVitali Kremez氏によると、LockBit 2.0はWindowsのActive Directoryを使用してLightweight Directory Access Protocol(LDAP)クエリを実行しコンピュータのリストを入手し、続いて暗号化されるコンピュータ上で警告が発動しないようユーザーアカウント制御(UAC)を回避してサイレントに実行するという。

 ブログ記事ではLockBit 2.0について、グループポリシー経由の拡散を自動化した史上初のランサムウェアであるとし、またネットワークに接続する全プリンターから身代金要求メッセージを印刷するという特徴を示しているとのこと。

《高橋 潤哉( Junya Takahashi )》

関連記事

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. ガートナー、2025 年版の日本におけるセキュリティのハイプ・サイクル発表

    ガートナー、2025 年版の日本におけるセキュリティのハイプ・サイクル発表

  2. 業務目的外でパソコンを利用中に詐欺サイトに接続 ~ 委託事業者パソナの従業員

    業務目的外でパソコンを利用中に詐欺サイトに接続 ~ 委託事業者パソナの従業員

  3. Microsoft が土壇場で譲歩 欧州 Windows 10 ユーザーだけに猶予措置

    Microsoft が土壇場で譲歩 欧州 Windows 10 ユーザーだけに猶予措置

  4. 日本語2バイト文字の防壁が消失 日本プルーフポイント 増田幸美が考える「最も狙われる日本に必要な守りの再定義」

    日本語2バイト文字の防壁が消失 日本プルーフポイント 増田幸美が考える「最も狙われる日本に必要な守りの再定義」PR

  5. 諭旨解雇処分 ~ 電気通信大学 准教授 共同研究先の企業に秘密を漏えい

    諭旨解雇処分 ~ 電気通信大学 准教授 共同研究先の企業に秘密を漏えい

ランキングをもっと見る
PageTop