株式会社日本レジストリサービス(JPRS)は12月15日、ドメイン名ニュース担当者が2021年のニュースの中から選んだ大きな話題を5つを発表した。選ばれたニュースは下記の通り。
1.大手SNSなど複数のサービス DNSの運用ミスによる大規模障害が発生
2021年9月から10月にかけ、大手SNSなど複数のサービスでDNSの運用ミスに起因する大規模障害が相次いで発生、現地時間9月30日には、Slackでの世界的な接続障害が、現地時間10月4日にはFacebookとInstagram、WhatsAppにおいても世界的な接続障害が発生した。
2.新型コロナウイルスの影響によるドメイン名業界関連会合・イベントのオンライン開催が継続 ハイブリッド開催に向けた動きも
国内では4月の「Interop Tokyo 2021」や7月の「JANOG48 Meeting」など、インターネット関連の展示会やイベントが、オンライン会場と現地会場での開催を合わせた、ハイブリッド形式で開催された。
3.「.com」の値上げの動き
「.com」のレジストリであるVerisignは、9月1日から「.com」のレジストラ向け料金を7.85米ドルから8.39米ドルに値上げした。これまで「.com」のレジストラ向け料金は、VerisignとICANNのレジストリ契約(.com Registry Agreement)によって年間の値上げ上限が設定されていたが、この制約が2020年3月の契約の修正で廃止されている。
4.アジア太平洋地域におけるMルートサーバの拠点追加
M-Rootの拠点は、これまで世界5都市(東京・大阪(日本)、ソウル(韓国)、パリ(フランス)、サンフランシスコ(米国))にあったが、更なる安定と発展を実現するため、2020年から2021年にかけてアジア太平洋地域におけるMルートサーバー(M-Root)の拠点増設が進んだ。
5.JP DNSサーバ初の「ローカルノード」導入
2021年7月12日にJPRSではJP DNSにおいて初となる、ローカルノードの運用を開始した。ローカルノードとすることでそれぞれの地域内におけるサービスの安定化、地域外における障害や状況の変化による影響の軽減を図ると共に、アクセスがより多くのサーバに分散されることで、JP DNSサーバ全体の安定性・信頼性が向上する。