子どものチャット利用、「犯罪に巻き込まれていないか心配だから見たい」
CyberOwl(サイバーアウル)が運営する塾や習い事に関する総合情報サイト「テラコヤプラス by Ameba」は、インターネット端末を利用している子供の保護者を対象に、子供のチャット等に関するインターネット調査を行った。
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調査は2021年12月7日~2022年1月10日、インターネットに繋がる端末(スマートフォン、タブレット、パソコン、ゲーム機等)を利用している全国の小学生から高校生の子供をもつ保護者1,024人を対象に、インターネットにて行われた。
最初に、「子供のスマートフォンについて専用か共用か」を尋ねたところ、「子供専用」と回答したのは556人で54.2%だった。インターネット端末を利用する子供の、約2人に1人が自分専用のスマートフォンを所持していることがわかった。
また、「子供に専用のスマートフォンを与えた時期」でもっとも多かったのは、中学1年生で23.5%。ついで小学1年生の13.8%、高校1年生の9.5%だった。小学校入学前から小学6年生までを合計すると57.2%に達し、自分専用のスマートフォンを持っている子供の5割以上が、小学生のころから所持していることがわかった。
iPadやAndroid等のタブレット端末について、「子供専用」のものがあると回答した家庭は全体の28.7%で、「家族で共用」と回答した22.9%を超えた。Nitendo Switchについては63.3%の子供が利用しており、所持率の高さがうかがえた。
次に、「インターネットに繋がる各端末での子供のチャット等の利用状況」について尋ねたところ、「スマートフォン」で66.3%、「ゲーム機器」で28%の子供がチャット等で利用していることがわかった。
いずれの端末でも、子供にチャットを利用させていない保護者にその理由を聞いたところ、「いじめ等への発展を心配している」という意見が多く、「そもそも学校から禁止されている」という声もあげられた。
子供がチャット等を利用していると答えた保護者に、「家庭でなんらかのルールを設けているか」尋ねたところ、ルールが「ある」と答えたのは61%だった。多かったルールは、「時間制限」や「言葉遣い」についてで、子供がチャットトラブルに巻き込まれないために、保護者もさまざまな対策を行っていることがわかった。
しかし、「子供のチャット等を保護者はチェックしてもよいのだろうか」と保護者1,024人に考えを尋ねたところ、「子供の許可がなくてもチェックしてよい」と考えている保護者は小学生の保護者で39.2%、中学校の保護者で21.7%、高校生の保護者で5.8%だった。子供が小さい間は、保護者がしっかり管理すべきと考えている保護者が多いと考えられる。
実際に子供がチャットを利用している保護者671人に、「子供のチャット等をチェックしたことがあるか」尋ねたところ、「チェックしたことがある」と答えた人は小学生の保護者で62.6%、中学生の保護者で34.2%、高校生の保護者は11.2%だった。
年齢が上がるとともにチェックする率は低下しているが、高校生の保護者の意見として「親に知られたくない話しもあるだろうから」「本人の行動を信頼している」と、子供のプライバシーを尊重する声が多い一方で、「犯罪等に巻き込まれていないか心配だから、本当は見たい」という心の葛藤もみられた。
アンケート結果より、子供がチャットトラブル等に巻き込まれないために、保護者は試行錯誤していることがうかがえた。特に小学生の間はそのようすを注視しているが、年齢が上がるとともに本人のプライベートを尊重するようになることがわかった。いずれは、子供が自己管理のもとチャット等に向き合う日が来ることを考えると、チャット等を「避けさせる」よりも、使い方を「学ばせる」方が重要になってくるのかもしれない。
小学生の保護者63%「チャットを監視」ネット調査
《木村 薫@リセマム》
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