被害額 1 億円超えのリスク「サイバー」が 6.3 % ~ 日本損保協会調査 | ScanNetSecurity
2024.04.30(火)

被害額 1 億円超えのリスク「サイバー」が 6.3 % ~ 日本損保協会調査

日本損害保険協会は、中小企業の経営者と従業員1,031名を対象に実施した、企業を取り巻くリスクに対する意識・対策実態調査の結果を公開した。多様化・複雑化するリスクに対する中小企業の意識、実際の被害内容や被害額、損害保険への加入状況などについて調査したもの。

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リスクによって被った被害の被害額
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 一般社団法人 日本損害保険協会は12月18日、中小企業の経営者と従業員1,031名を対象に実施した、企業を取り巻くリスクに対する意識・対策実態調査の結果を公開した。多様化・複雑化するリスクに対する中小企業の意識、実際の被害内容や被害額、損害保険への加入状況などについて調査したもの。

 同調査は3年連続で実施されているが、3年間の調査を通じて8割後半の企業が事業活動を行っていく上で何らかのリスクを認識していると回答している。中小企業のリスク意識は高まっており、特にサイバーリスクについては、サイバー保険の認知率が3年間で10.3ポイント上昇していることから、関心が高まっているとしている。

 今回の調査では、事業活動を行っていく上で考えられるリスクの上位は、「自然災害」(50.7%)、「顧客・取引先の廃業等による売上の減少」(38.0%)、「経済環境リスク」(32.4%)となった。なお、「情報の漏えい」は23.9%、「サイバーリスク」は20.3%となっている。過去3年間での経過を見ると、今回の上位は経済環境リスクを除き割合は減少している。サイバーリスクも同様であるが、情報の漏えいは微増した。

 勤め先の企業で「何らかのリスクにより被害を受けたことがある」との回答は27.9%、「周囲で被害を受けたという話を見聞きしたことがある」との回答は40.8%と、リスクが身近に潜んでいることがうかがえるとしている。

 実際の被害額では、全体の25.0%が「100万円未満」と回答しているが、「1億円以上」とする回答も2.8%あった。被害額が1億円を超えたリスクには、「製造物に関する損害賠償」(8.7%)、「従業員からの損害賠償請求」(8.3%)、「サイバーリスク」(6.3%)などが挙がった。

 被害に遭った経験のある企業に、「しておくべきだった対策」を聞くと、「損害保険への加入」が46.2%を占めた。「取っておくべき対策」についても、「損害保険への加入」が最も多い回答となった。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

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