早稲田大学は10月7日、文化構想学部英語学位プログラム Global Studies in Japanese Cultures Program(JCulP)の入学試験での2件の個人情報漏えいについて発表した。
1件目は、同学に英語外部試験(IELTS)の成績証明書を直送した方の成績証明書番号(TRF Number)の一覧を、文化構想学部のウェブサイトに掲載したところ、IELTS認定機関が成績証明書番号を用いることでIELTSポータルサイト上で、2025年8月29日から9月9日の期間、成績証明書の情報が照会可能な状態であったというもの。
対象者は2023年10月1日の受験日以降にIELTSから同学宛にIELTS(Academic)のスコアを直送した2,641件の成績証明書の情報(氏名、生年月日、性別、メールアドレス、顔写真、Candidate ID Document Number、試験結果の詳細)。
同学に9月9日に学内関係者から指摘があり発覚し、同日中にウェブサイトから関係する情報を全て削除している。
2件目は、JCulP受験生のうち、同学に英語外部試験(TOEFL iBT)の成績証明書を直送した方の予約番号(Appointment Number)の一覧を、文化構想学部のウェブサイトに掲載したところ、TOEFLテストスコア利用・受取団体が予約番号を用いることで、TOEFLポータルサイト上で、2018年8月27日から2025年9月11日の期間、成績証明書の情報が照会可能な状態であったというもの。
対象者は2019年度入試より2026年度入試までJCulP「日本学生」入学試験のために同学宛にTOEFL iBTのスコアを直送した777 件の成績証明書の情報(氏名、顔写真、住所、出生国、メールアドレス、生年月日、性別、第一言語、個人証明書類の種類、個人証明書類の番号下4桁および試験結果の詳細)。
1件目に関する学内調査を進める中で2025年9月11日に2件目の事案が発覚した。同学では同日中にウェブサイトから関係する情報を全て削除している。
同学では、他の認定機関やスコア利用・受取団体がIELTSの成績証明書番号やTOEFL iBTの予約番号を用いて成績証明書の情報の照会が可能であることを認識していなかったことが原因。
1件目はIELTS認定機関、2件目はTOEFLテストスコア利用・受取団体のみが成績証明書の情報を照会可能であり、現時点でこれらの機関、団体を含めた第三者が成績証明書情報を照会・利用した事実は確認されていない。
同学では今後、原則として当事者のみが知り得る情報の公開は行わず、必要不可欠な場合にのみ、リスク評価と適切な保護対策を経た上で運用を行うとのこと。