金融庁は10月14日、「金融業界横断的なサイバーセキュリティ演習(Delta Wall 2025)」について発表した。
金融業界全体のインシデント対応能力の更なる向上を図ることを目的としている「Delta Wall」は、サイバーセキュリティ対策のカギとなる「自助」、「共助」、「公助」の3つの視点を意味する「Delta」と防御「Wall」に由来しており、10回目となる今回は10月15日から28日に、過去最多となる177件の金融機関が参加する。
同演習は昨年度に引き続き、テレワーク環境下での対応も含めたインシデント対応能力の向上を図るため、参加金融機関は自職場やテレワーク環境下で演習に参加する。
同演習では、インシデント発生時における初動対応、攻撃内容の調査・分析、顧客対応、復旧対応等の業務継続を確認するとともに、参加金融機関がPDCAサイクルを回しつつ、対応能力の向上を図れるよう、具体的な改善策や優良事例を示すなど、事後評価に力点を置いていることが特徴となっている。また、本演習の結果は、参加金融機関以外にも業界全体にフィードバックされる。