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2019.05.20(月)

国産ランサムウェア対策製品、米国特許取得(MBSD)

三井物産セキュアディレクション株式会社が販売するランサムウェア対策ソフトウェア「MBSD Ransomware Defender」に実装されている検知防御技術が、米国特許を4月16日に取得した。日本人の手で開発された国産セキュリティ技術の米国特許取得は過去ほとんど例を見ない。

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米国特許(United States Patent 10264002)
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三井物産セキュアディレクション株式会社(MBSD)が販売するランサムウェア対策ソフトウェア「MBSD Ransomware Defender」に実装される検知防御技術が、米国特許(United States Patent 10264002)を4月16日に取得した。日本人が開発した国産セキュリティ技術の米国特許取得は過去多くない。

MBSD Ransomware Defenderはすでに、特許第5996145号(2016年)と、特許第6219550号(2017年)のふたつの特許を日本国内で取得していたが、併行して米国特許も申請中だった。今回米国特許を取得したのは第5996145号にかかる情報処理方法他。

SOC や脆弱性診断、コンサルティング、教育など、これまでもっぱらセキュリティ“サービス”企業として知られてきた MBSD で、同製品取得特許の発案者としてクレジットされているのは、吉川 孝志 氏、菅原 圭 氏、関原 優 氏の 3 名の技術者。最初彼らは世界中のソリューションにあたってランサムウェア対策製品や技術を探したものの、結局有効なものはまだ存在しないと判断、「なければ自分たちで作ろう」と開発に着手したという。

開発当初から海外提供を意図しており、同社の既存顧客以外には国内で販売する意図はなかったが、要望を得て、株式会社富士通ソーシアルサイエンスラボラトリがパートナーとなり、1ユーザー年間4,800円のライセンス価格で2018年6月から一般販売を開始した。官公庁等を中心にすでに数千端末に導入されている。

サイバーセキュリティ分野の先端技術の大半は、米国・イスラエル・中国によって開発される。国際的にみた特許出願状況は、暗号分野などはともかく、マルウェア検知などハードなセキュリティ分野での日本の存在感は大きくない。

そもそも国産セキュリティ製品自体が少なく、さらにその国産製品を積極的に海外展開しようとしている企業となると、株式会社FFRI、株式会社PFU、デジタルアーツ株式会社など数えるほどしか存在しない。

また、グローバルにネットワークを持つ日本を代表する商社であり、イスラエルやシリコンバレー他世界各国でベンチャーキャピタルとして先端企業に投資や資本参加、経営参画を積極的に行う三井物産株式会社にとって、子会社が成長領域で米国特許を取得した意味は小さくないだろう。

ランサムウェアは経済犯罪と考えられており、より効率のよいクリプトマイニングなどに近年押されている印象があるが、AIG社によればサイバー保険の保険請求件数が最も多いのがランサムウェアによる被害であり(日本にはランサムウェアを補償対象とするサイバー保険は存在しない)、また、2020年の大規模スポーツイベントを控える現在、リスクは身代金要求だけにとどまらず、内閣サイバーセキュリティセンターが2018年に公開した資料でランサムウェアは「機微な情報や重要な社会インフラ等を取り扱う組織にとって(中略)機能停止を引き起こす別次元の攻撃となり得る」と言及され警戒が促されている。

《高橋 潤哉( Junya Takahashi )》

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