脆弱性情報充実化プロジェクト「Vulnrichment」解説 | ScanNetSecurity
2026.04.25(土)

脆弱性情報充実化プロジェクト「Vulnrichment」解説

 日本電気株式会社(NEC)は1月31日、CISAが展開する脆弱性情報充実化プロジェクト「Vulnrichment」について、同社セキュリティブログに解説記事を発表した。NECサイバーセキュリティ戦略統括部 セキュリティ技術センターの宇井哲也氏が執筆している。

調査・レポート・白書・ガイドライン 調査・ホワイトペーパー

 日本電気株式会社(NEC)は1月31日、CISAが展開する脆弱性情報充実化プロジェクト「Vulnrichment」について、同社セキュリティブログに解説記事を発表した。NECサイバーセキュリティ戦略統括部 セキュリティ技術センターの宇井哲也氏が執筆している。

 「Vulnrichment」はCISA(Cybersecurity and Infrastructure Security Agency:米国サイバーセキュリティ・社会基盤安全保障庁)が展開している脆弱性情報を充実化させるためのプロジェクトで、CISAではCPE、CVSS、CWE、既知の悪用された脆弱性の情報(KEVフラグ)をCVEに付与することに重点を置いているプロジェクトと公表している。

 CVE(Common Vulnerabilities and Exposures:共通脆弱性識別子)は脆弱性に対して一意に付与される識別番号で、MITRE社やCNA(CVE Numbering Authority)が採番を行っている。NVD(National Vulnerability Database)はNIST(National Institute of Standards and Technology:米国国立標準技術研究所)が運営しており、CVEとして採番された脆弱性を評価し、CVSSなどの情報を付与している。

 「Vulnrichment」が注目されるようになった経緯について、NISTからNVDで分析が必要な脆弱性のバックログが増え続けているという声明が2024年2月に出されたことで、NVDによる情報提供の遅れが、NVDを唯一の脆弱性情報源として依存しているユーザーにとって、CVSSなど脆弱性に対処するための優先度を正しく判断するために必要な情報が不足するという問題を引き起こしたとし、NVDのデータ更新遅延の問題を解決する1つの手段としてVulnrichmentが注目を集めたとしている。

 Vulnrichmentでは下記の情報を分析し付与している。

・SSVCの決定木の値
・KEVフラグ
・CWE(Common Weakness Enumeration:共通脆弱性タイプ一覧)
・CVSS(Common Vulnerability Scoring System:共通脆弱性評価システム)
・CPE(Common Platform Enumeration:共通プラットフォーム一覧)

 宇井氏は「Vulnrichment」プロジェクトの魅力の1つとして、SSVCの決定木とKEVフラグを活用して、脆弱性の優先度を的確に評価する仕組みを挙げ、これらの情報は、脆弱性管理を担当する人にとって非常に有用で、リスクの把握や効果的な対策を講じるために欠かせないとしている。

《ScanNetSecurity》

関連記事

特集

PageTop

アクセスランキング

  1. IPA が SCS評価制度の詳細を公表

    IPA が SCS評価制度の詳細を公表

  2. 村田製作所への不正アクセス 第2報 ~ 顧客・取引先・従業員の個人情報不正取得を確認

    村田製作所への不正アクセス 第2報 ~ 顧客・取引先・従業員の個人情報不正取得を確認

  3. 役員の名前を騙った第三者がファイル送信を要求 社員名簿と連絡先が流出

    役員の名前を騙った第三者がファイル送信を要求 社員名簿と連絡先が流出

  4. 受託業務で受領したデータの様式を同意なく別業務へ流用、非表示設定となっていたワークシート内に顧客情報が残存

    受託業務で受領したデータの様式を同意なく別業務へ流用、非表示設定となっていたワークシート内に顧客情報が残存

  5. 医療システム開発企業のコーポレートサイトで SSL 証明書が有効期限切れ

    医療システム開発企業のコーポレートサイトで SSL 証明書が有効期限切れ

ランキングをもっと見る
PageTop