アジア人初の DEF CON CTF ファイナリスト集団によるハンズオントレーニング、虎ノ門ヒルズに開校 | ScanNetSecurity
2025.10.25(土)

アジア人初の DEF CON CTF ファイナリスト集団によるハンズオントレーニング、虎ノ門ヒルズに開校

 セキュリティ事業部 アライアンスチーム 石井 絵理 氏は、「セキュリティ製品を導入しても使いこなせる人材が少ないなど、セキュリティ人材育成のニーズはとても高い一方で、優秀な人材の取り合いになっており、ヘッドハントできる体力がない企業は深刻な状況」と語った。

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「国際水準の技術者が講師となって実践的トレーニングを提供します」NSHC Pte., Ltd. CEO ルイス・ハ氏
「国際水準の技術者が講師となって実践的トレーニングを提供します」NSHC Pte., Ltd. CEO ルイス・ハ氏 全 6 枚 拡大写真
NHN テコラス株式会社は、韓国・シンガポールを拠点に情報セキュリティ教育事業を展開する NSHC Pte. Ltd.と業務提携し、情報セキュリティ人材育成サービスの提供を開始した。

Webペネトレーションのコースが 6 月 28 日(水)から 6 月 30 日(金)までの 3 日間、マルウェア分析のコースが 7 月 3 日(月)から 7 月 5 日(水)までの 3 日間、虎ノ門ヒルズ森タワーのセミナールームで開かれる。

セキュリティ人材育成(NHN テコラス)
https://techorus-security.com/academy/

同社 セキュリティ事業部 アライアンスチーム 石井 絵理 氏は、「セキュリティ製品を導入しても使いこなせる人材が少ないなど、セキュリティ人材育成のニーズはとても高い一方で、優秀な人材の取り合いになっており、ヘッドハントできる体力がない企業は深刻な状況」と語り、昨 2016 年秋から、人材育成サービスの準備を始めたという。

●ネットワーク・セキュリティ・ハッカーズ・クラブ

人材育成プログラムを提供する NSHC 社は「ネットワーク(N)・セキュリティ(S)・ハッカーズ(H)・クラブ(C)」という、ストレートすぎる名称の略。13 年前同社を創業した ルイス・ハ 氏 は中学生時代から、層の厚い韓国のハッカーコミュニティで頭角を現し、19 歳のとき DEF CON CTF のファイナリストに、アジア人で初めて選ばれた経歴を持つ人物。 CODE BLUE の講師などで何度も来日し、すでに日本のセキュリティコミュニティでも知られた存在だ。

本誌連載「ペネトレーションテスターは見た!」でおなじみの利根川氏同様、ルイス氏もまた、ネットが存在しなかった時代にゲームのチートからハッキングのキャリアをスタートさせ、インターネットが登場すると、スタンドアロン環境で蓄積した技術をネットワークに応用し、経験を重ねていった。

19 歳のときルイス氏は、毎年ラスベガスで開催される世界最大のハッキングコンテスト DEF CON CTF にアジア人として史上初めてファイナリストとして参加した。本誌でこれまで継続的に紹介してきたとおり、DEF CON CTF は、そもそも本選に勝ち残ることすら難易度の高い、世界中の腕に覚えがあるハッカーが参加するまさに国際大会の最高峰。

●多数の国際大会で入賞

2004 年にルイス氏が 24 歳で NSHC 社を創業すると、技術者である社員とともに世界各国のセキュリティカンファレンスのコンテストや CFP に応募、2008年の DEF CON CTF では 2 位の成績を収めている他、日本発の国際セキュリティカンファレンス CODEBLUE の Hack2Win では 2 年連続で入賞している。

NSHC 社は現在、従業員数 100 名を超える規模に成長、2014 年には業容拡大のためシンガポールに拠点を構えたが、こうした技術力のアピールが功を奏し、創業以来一度もセールスや営業活動をしたことがないという。「自分から営業活動は一度もしたことがないですね。いつもお客様の方からお話をいただきます」と語る、本誌編集長 兼 株式会社トライコーダ代表取締役社長 上野宣の、余裕の笑みを彷彿とさせる。

● ICS / SCADA カテゴリのトレーニングに特長

6月下旬から7月上旬にかけて開催されるWebペネトレーションとマルウェア分析はもちろんだが、NSHC 社が力を入れるのは工場やインフラ等 ICS / SCADA ジャンルのトレーニングだ。銀行や発電所など、韓国は ICS / SCADA カテゴリへのサイバー攻撃の知見を多数有しており、ヨーロッパ、アフリカ、中東などでも ICS / SCADA 産業向けにトレーニングを実施した実績を持ち、日本でも早ければ 8 月には開講できるという。

Webペネトレーションとマルウェア分析の講義は、それぞれ受講料 30 万円。CPE クレジット付与対象予定。要望があれば顧客の事業所での開催や、経営者向けのトレーニングも提供可能。

●Scan編集長が英語でトレーニングを行う時代

なお講義はすべて英語で行われるが、なにしろ本誌編集長 兼 株式会社トライコーダ代表取締役社長 上野宣が英語でセミナー講師を務めてしまう時代である。技術用語のほとんどは共通しており、個別の質問は日本語でも受け付ける他、講義中に教室内をサブ講師が回ってアシストを行うため、付いていくことは難しくない(ある英語に弱い受講者の言)という。ルイス氏の本誌読者へのメッセージのひとつは「英語を怖がるな」。

カリキュラムの詳細やお申込みはこちら
https://techorus-security.com/academy/

《高橋 潤哉( Junya Takahashi )》

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